全国のR勉強会の近況

前田和寛

2016/11/26

はじめに

自己紹介

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今日のおなはし

  • 各地のRコミュニティを紹介
  • 抱えている課題
  • どうしたらいいの?

  • このスライドのgithubリポジトリはこちら

日本のRコミュニティ

注意事項

  • 以降は私の主観的なものによるものです
  • 全てに参加しているわけではありません
  • 代表的なもので,かつオープンなものだけを取り上げています

全国各地に分布してる

Japan.R2016のサイトより:

でも実情は…

オープンなもので観測できているのはこんな感じ。

関東エリア

Tokyo.R(リンク)

  • 主催者は@yokkunsさん
  • 特徴
    • 国内で(他領域を含めても)屈指の人気
    • 不定期(年数回)
    • 企業系中心だけど大学関係者も多数
    • 新規発表者も多い
    • Rのあらゆるジャンルで最先端の話題提供
    • 初心者講習は薄い

北海道エリア

SappoRo.R(リンク)

  • 主催者は@uranokenさん
  • 特徴
    • 参加者は10~20
    • かつて年1回,最近は年に2回
    • 企業系・研究者が半々
    • 発表者は固定的だけど,常に新規参入者を確保
    • 統計モデリング,地理情報系,実践応用系,その他いろいろ
    • 初心者講習はコロコロかわる

中部東海エリア

Nagoya.R(リンク)

  • 主催者は現在@kwsk3939さん
  • 特徴
    • 参加者は10-25
    • 年に数回開催,スタートは2010年。
    • 大学研究者(英語学習系)が中心,企業系が近年増加
    • 発表者は若干固定的,でも新規も
    • テキスト処理系,機械学習系が強め
    • 初心者講習が丁寧

関西エリア

Kobe.R(リンク)

  • 特徴
    • 参加者は10-25
    • 年数回,ピーク時は月1ペース,最近は停滞。
    • 企業系が中心
    • 発表者は多様
    • データマイニング系,応用が中心
    • 初心者講習はあまりなし

中四国エリア

HiRoshima.R(リンク)

  • 主催者は@sakaueさん
  • 特徴
    • 参加者は8-15
    • 不定期で,最近開催されていない
    • 大学研究者が中心
    • 発表者は多様
    • 統計が中心
    • 初心者講習が最も丁寧

Hijiyama.R(リンク)

  • 主催者は私
  • 特徴
    • 参加者は15-25
    • 半年に1回で開催
    • 大学研究者が中心
    • 発表者は固定気味,最近多様化
    • 統計が中心,その他いろいろ
    • 初心者講習は雑

九州エリア

Fukuoka.R

  • 主催者は@nonki1974さん
  • 特徴
    • 参加者は10前後
    • 不定期開催(年に1,2回)
    • 発表者は様々
    • データマイニングなど
    • 初心者講習は基礎的なところから

R勉強会が抱える課題

共通の悩み

  • 会場の確保
  • コミュニティの運営
  • 発表者の確保

会場の確保

  • 以下のようなことをよく言われます
    • 「会場が遠い」
    • 「Wi-Fi提供しろ。あとUstな」
    • 「電源ないの?」
    • 「懇親会まで遠い」
    • 「内容が難しい/簡単すぎる」
    • 「会場費無料にできないの?」
    • 「飲み物とお茶菓子は?」
    • 「部屋のサイズがあってない」 など

これらを最適化しないといけない

  • 参加人数の推定
    • さらに参加者のレベルも
  • 利便性の高い立地
  • 会場使用料
  • 電源、Wi-Fiその他の手配 など

コミュニティ運営

  • コミュニティなので単発じゃなく継続的
    • 日程・会場手配
    • 告知・申込用サイト作成
    • 参加者、発表者管理
    • 懇親会の手配
  • 常連と新規のバランス

これら全てを継続的にしていかないといけない

発表者の確保

  • 誰かが発表なり講師をしないと進まない
    • 初心者セッションをするかどうか
    • 応用やLTの枠をどうするか

企画したものの発表者が集まらないと…

まとめると

主催の負担が非常に高い

どうしたらいい?

そもそも勉強会は必要?

  • 場合によっては、終了という選択肢も
    • 会場手配が厳しい
    • 発表者が集まらない
    • 主催が忙しくなったあるいは移動した
    • 継続が義務感になった
  • でもできるなら続いてほしい
    • 全国のコミュニティからアイデアを考えてみる

主催者をひとりにしない

  • 単独のリスク
    • 負荷が非常に高い
    • 本人の都合によって終了になる可能性
  • 継承やチームで
    • Nagoya.Rは先輩から後輩へ継承
    • 会場・進行・初心者セッションなど分担

初心者セッションのコスト低減

  • 初心者セッションはかなり難しい
    • ガチ初心者と自称初心者
    • ガチ初向けには正直時間がたりない
    • 自称初向けを意識すると怒られる
  • でも裾野や新規を増やすためには必須

最適解はない…でもある程度は

  • 完全に二部構成にする(Tokyo.Rなど)
    • 対象者を明確に分けてしまう
    • 自称初心者を無視する
  • 初心者資料を共有・共同開発
    • こそっと準備中

ネタLTを積極的に

  • よくある会話:
    • 「発表してみなよ」
    • 「私みたいなレベルじゃ…」
  • 発表の敷居をさげるために(Tokyo.R, SappoRo.Rなど)
    • 常連が率先して「ネタLT」をやる
      • 出来る限り軽い、さくっとしたものを
      • 笑いから生まれる一体感、重要
    • やはり学生を積極的に確保したい(Hijiyama.Rなど)
      • おじさんは大胆になりにくくなってしまう

会場探しは…やっぱり難しい

  • 結局効いてくるのはネットワーク(Hiroshima.Rなど)
    • 広大の西条キャンパスはかなり不便
      • 広島市内で開催したい
      • コミュニティから会場提供の挙手
  • とはいえ施設や規模の兼ね合い
    • ある程度は割り切っていくべき

さいごに

ぜひ地方にも来てください

  • slackのr-wakalangにcommunityというチャンネル
    • ここに各地のR関連イベントを流して共有しています

Enjoy!